日本空港ビルデング株式会社 様
会社名 | 日本空港ビルデング株式会社 |
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事業内容 | 施設管理運営業、物品販売業、飲食業 |
Webサイト | https://www.tokyo-airport-bldg.co.jp/ |
インタビュー | 日本空港ビルデング株式会社 旅客ターミナル運営本部 施設管理グループ施設管理部 施設管理課 椿 凌太郎 氏 デジタル事業推進室 副課長 大渕 昭夫 氏 |
導入先・導入店舗 | 羽田空港第1・第2ターミナル/約180店舗 |
確認が困難だった
したい場合に確実な情報収集方法が無かった
緊急時でも迅速かつ正確な状況把握が可能に。各テナントの回答内容や回答有無の把握も容易になった
目次
導入の背景
各種申請処理のフローが煩雑で非効率に。
紙と人の移動を中心としたアナログな運用に限界が。
当社は、国内初の民間資本による羽田空港ターミナルビルの建設、管理・運営を行う会社として、1953年(昭和28年)に設立されました。以来、約70年にわたり民営ターミナルビル経営のパイオニアとして、そのノウハウを活かし航空業界発展の一端を担ってきました。
直近では、国際線の発着枠拡大に伴ってターミナルビルを増築したり、第2ターミナルを改築して国内線のスポットを増やしたりするなどの対応を行っています。これらによって発着枠に関する課題解決を図っています。そして、何よりもお客様に安心してご利用いただけるよう、防災・防犯や感染症対策、さらにサイバーセキュリティなど、絶対安全の確立に尽力しております。
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国内外の約7,800万人が利用する羽田空港ターミナル
※日本空港ビルデング㈱提供
施設管理課では、第1・第2ターミナルに出店いただいているテナント様約180店を管轄しています。テナント管理上での主な課題の1つが、多数存在する申請書のやり取りです。申請書には、空調運転時間や営業時間の変更、店舗スタッフ向けの共用ロッカーの利用など、当課が直接管理するものだけでも15種類ほどあります。
しかし、具体的な申請方法などが統一されておらず、同じ申請内容でも直接テナント様が私たちの事務所まで紙の申請書を持ってくるケースもあれば、FAXやメールでやり取りするケースもありました。さらに、直営店は別部署が管轄しているため、直営店用とテナント様用の申請書が混在してしまうといったことも発生していました。
このように申請手段やフローが整理されていないことや、紙と人の移動を中心としたアナログな運用であったため、担当者が各テナント様の申請状況や、チェックバック、過去の履歴を確認するのも非常に手間がかかる状況でした。
また、事務的なことから施設の取り組み等まで、当社からテナント様全体にお伝えしたい情報は、従来は電子メールを利用して一斉送信で対応していました。メールは各テナント担当者のアドレスに送ることが多いのですが、告知なく担当者が変更になっている場合もあり、重要な情報がテナント様に届かないケースが発生していました。
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羽田空港第1・第2ターミナルに立ち並ぶ、約180ものショップやレストラン
※日本空港ビルデング㈱提供
その他に、コロナ禍や台風などの悪天候の対応で緊急で出勤状況や開店時間等を確認したい場合も、メールでやり取りしていましたが、どのテナント様から返答を貰っていないのかなどの現状を把握するのに非常に手間がかかってしまう状態でした。緊急時にこそ迅速な状況確認が必要なため、テナント様とのコミュニケーションを効率的かつ円滑にできるツールを探していました。
ストレス無く扱える画面設計やカスタマイズ性を評価し、
「BOND GATE」を採択。
テナント様からの各種申請に効率良く確実に対応できて、かつ多くのデベロッパー企業に導入実績がある信頼性の高いツールを探していたところ、以前から交流のある企業様からご紹介いただいたのが、今回導入した「BOND GATE」でした。
ツール選択の際に重視したのが、まず利用者がパっと見て分かりやすい画面デザインであること。実際にツールを使うテナント様のスタッフには、さまざまな年齢層の方がおられます。歴史のある老舗、著名な飲食店などにも出店いただいており、これまで料理一筋でIT機器に触れる機会がほとんど無かった方もいらっしゃいます。そのような方でもストレス無く扱えるよう、特にトップページの見やすさに重点を置いてツール探しを行いました。
最終的には2社の製品に絞り込んで詳細を比較検討。上記の画面デザインに加えて、申請書やワークフローをユーザー側でもカスタマイズできること、申請書の保存容量や保存期間が原則無制限であることなどを理由に、BOND GATEを採択するに至りました。
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「BOND GATE トップ画面」
※画像はイメージです
活用事例
さまざまなテナント管理業務をBOND GATEに集約。
導入に際しては、まず対象テナント様の担当者や連絡先など基本的な情報を確認した後、移行対象となる申請書類の洗い出しを実施しました。BOND GATE向けに各申請書のフォーマットを定義した情報をリゾーム様へお渡しし、初期設定をお願いしました。
テナント様へは、店長連絡会などを通じて約3カ月前から周知を開始。リゾーム様には、立ち上げ1カ月ほど前からテナント様向けの説明会を実施していただいたり、準備に必要なタスクやスケジュールを管理していただいたりするなど、当社と一緒に伴走して進めていただいたので非常に心強く、おかげでスムーズに立ち上げることができました。
立ち上げは2023年10月頃で、まずは優先度の高かった第1・第2ターミナルの直営店を除く約180店を対象に運用を開始しました。導入による効果を最大限引き出すため、少々強引だとも思いましたが、立ち上げ後は施設管理課への申請書類はすべてBOND GATEに一本化。従来の運用と並行して実施する期間があったほうが良いのではないかという意見も社内から上がりましたが、それでは大きな変化は望めないと判断して、立ち上げと同時にBOND GATEへ集約しました。
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「BOND GATE 申請書機能画面」
※画像はイメージです
その他、当社から発信する情報もすべてBOND GATEの「お知らせ」機能に統一。従来は煩雑だった各テナント様の状況確認についても、「アンケート」機能を活用することで、回答内容の確認や未回答テナント様のピックアップが容易になりました。
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「BOND GATE お知らせ 及び メッセージ機能画面」
※画像はイメージです
テナント様との個別のやり取りには「メッセージ」機能を活用。送信相手がメッセージを読んだかどうかを確認できるため、伝えたい要件が確実に伝わるようになったことも大きなメリットです。また、テナント様との契約更改時の面談記録には「ショップ面談」機能を活用しています。店舗ごとの検索が簡単にでき、担当者が代わっても容易に履歴を追えるところが非常に便利に感じています。
さらに、「掲示板」機能を使うことで、今までは共有が難しかった従業員割引などのテナント間の情報も簡単に共有できるようになりました。
BOND GATE導入でテナント管理業務を月200時間削減!
社内業務改善の表彰制度で「特別賞」を受賞。
今回のBOND GATE導入によって、当課でのテナント管理に関わる業務が大幅に効率化されました。具体的には課全体で月約200時間、金額にして月約50万円分のコスト削減を実現、申請の電子化だけで月120時間程度削減できました。導入による業務効率改善の成果は、当社の業務改革に関する表彰制度「プラスワン提案業務改善」にて「プラスワン特別賞」をいただくことになりました。
さまざまな情報をデジタル化してBOND GATEに集約したことで、テナント様にも多くのメリットが生じています。紙の申請書類が不要になり、必要な時に原本を探さなくても簡単に履歴などを検索できるようになりました。また、例えばクレジットカードの売上訂正時には、各テナント様からカード会社に連絡する必要がありますが、各カード会社の連絡先一覧をBOND GATE上で公開することで、以前のように当社窓口に都度電話で確認していただく手間が無くなりました。
今後の展望
売上報告業務の集約や館内人流・売上情報など、
よりリアルタイムな情報の共有を通じて、テナント様の収益向上に寄与したい。
第1・第2ターミナルにおける導入・運用の経験を元に、2024年4月には第3ターミナル(運営は別会社)まで、BOND GATEの利用を拡大させました。
今後の更なる活用については、まだイメージレベルではありますが、売上の集計や報告にも活用できないかを検討しています。当社では別途売上報告用のシステムが存在しますが、その売上報告の作業をBOND GATEに集約して効率化できないものか検討しているところです。
また、今回の導入によって申請書や情報共有・伝達などのペーパーレスが進み、当社とテナント様双方の業務を効率化できました。さらに一歩進めて、テナント様の収益向上につながるような情報をBOND GATEを通じて提供できないかと考えています。例えば館内の人流情報や、リアルタイムでのターミナル全体や業態別の売上情報など、テナント様が自店の業績向上のための施策立案に資するような情報提供ができれば、導入した意味もさらに高まるのではと考えています。
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