社長の一言集

第21号 「狭・減・落」現象で売り上げが低迷する

2008/02/27
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「狭・減・落」現象で売り上げが低迷する
                    2008年02月27日 21号
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 ここ数日、神奈川、埼玉エリアのSC、商業施設を見て回りました。
正に、激戦が続いています。
いくら商圏人口の多い関東エリアでも、この出店ラッシュは異常です。
既存のお店も、新店もお互いが苦しい戦いを余儀なくされています。
新店でも翌年から前年割れというありさまです。
昔では、考えられない売上の推移です。
投資計画は、前年の伸びを盛り込んで作成するわけですから、計画の
バランスがいきなり大きく狂うことになります。
 商圏内に競合が増えることにより、商圏は狭商圏化します。
又、高齢化、少子化の中で商圏内人口が減少します。
そして、一転単価の減少と、販売点数の減少により客単価が下落する。
「狭・減・落」現象が全国的に始まっています。
人口構造の変化は、流通業に、お客様と、労働力という両面で
大きな変化と、試練をもたらします。
特に、可処分所得の配分の変化は、従来の商品・テナント戦略に
影響します。
 今後、企業は出店戦略から、既存店の適応戦略が大きな課題となります。
既存店の前年割れは、「狭・減・落」だからしかたがないと言うわけには
いきません。
商圏内の顧客の潜在的な顧客ニーズを掴み適応化することが必要です。
狭商圏では三世代をターゲットに来店頻度と、リピート率を高める
テナント(商品)戦略が必要です
客数減少には、競合に勝る顧客満足で顧客の獲得と、固定化戦略が
必要です。
客単価の減少には、関連販売、提案販売、新規商品・サービスの
投入により買い足し、買い回りを促進する戦略が必要です。
何よりも地元のお客様に「強く必要とされる存在」を目指す必要が
あります。
「狭・減・落」という時代に、いかなる機会を見出すか、脅威に
どう対応するのかどうその変化を有利なものにしていくのかが早急に
求められています。
「成長力とは、量の増大ではなく新しいことを生み出す力である。」
というドラッカー博士の30年前の言葉は、正に現代へ向けたメッセージ
のような気がします。

                     株式会社リゾーム
                      代表取締役 中山博光

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