社長の一言集

第204号「学んだことの証しは、ただ一つで、なにかがかわることである」

2023/06/29

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「学んだことの証しは、ただ一つで、なにかがかわることである」

                2023年204号
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1961年6月、ケネディ大統領がホワイトハウスで行った記者会見の場で、日本人記者団の「最も尊敬する日本人は?」という質問に対して、上杉鷹山と語ったことは有名です。鷹山公は、極貧の米沢藩を立て直し、藩士・農民など身分を問わず学問を学ばせ、今でいう行政改革を実現した江戸時代の名君です。『為せば成る。為さねば成らぬ何事も成らぬは人の為さぬなりけり』という言葉を残したことでも有名です。

又、鷹山公が米沢藩の改革に取り組んだ際に「仕事の価値」について次のような言葉を残しています。

1. 働き一両:日々、真面目に労働する価値を一両に例えています。鷹山公は一生懸命、働くことの大切さを説き、努力と勤勉を奨励しました。2. 考え五両:自ら考え、工夫することの価値を五両に例えています。鷹山公は知恵と思考の重要性を強調し、藩士や民衆に対して自己啓発や学問の重要性を訴えました。3. 知恵借り十両:自分だけではなく他人の知恵を借りることの価値を十両に例えています。鷹山公はまわりの協力と知識の共有を奨励し、他の人々から学ぶことの重要性を説きました。4. コツ借り五十両:他人の経験やノウハウを借りることの価値を五十両に例えています。鷹山公は経験や技術の蓄積を重視し、先人の知恵や成功例から学ぶことを提唱しました。5. ひらめき百両:ひらめきやアイデアの価値を百両に例えています。鷹山公は創造性と発想力の重要性を説き、新たな発見や革新を促しました。6. 人知り三百両:人と出会う事、人脈の価値を三百両に例えています。鷹山公は人間関係の構築や人の心を理解することの重要性を説き、社会的なつながりや人情の大切さを訴えました。7. 歴史に学ぶ五百両:歴史から学ぶことの価値を五百両に例えています。鷹山公は過去の出来事や人物の教訓を学び、歴史の知識と経験を生かすことの重要性を説きました。歴史の研究や先人の功績を尊重し、過去の教訓を活かして未来を切り拓くことを促しました。8. 見切り千両:判断力や洞察力の価値を千両に例えています。鷹山公は的確な判断や適切な決断の重要性を説き、物事の本質を見極める能力を養うことを奨励しました。状況を的確に把握し、適切な判断を下すことが重要とされています。※私なりの見切りの理解ですが、「従来のビジネススタイル・固定概念に囚われず、お客様の新たなニーズに適応するために自らの意思で変革(果決)する」という解釈も必要だと思います。9. 無欲万両:「無欲な心」の価値を万両に例えています。鷹山公は私利私欲を捨て、公益や人々の幸福の追求に尽力することの重要性を説きました。正に世のため、人のためです。物質的な欲望に囚われず、高潔な心を持ち、他者のために尽くすことが真の価値であると提唱しました。<1~9の説明文はChatGPT君との共作です。>これらの金言は、鷹山公が米沢藩の改革において重要な指針として掲げたものであり、個々の言葉には鷹山公の思想や理念が込められており、これらの金言を通じて、個人の成長や社会の発展のために必要な価値観や行動原則を伝え、藩士や民衆の啓蒙や向上を促したそうです。なかなか給料が上がらない、GDPが伸びない現在の日本の成長、発展を促進するためのひとつの教えになるのではないでしょぅか。余談ですが、経営の神様、松下幸之助翁は、「経営のコツ、ここなりと気づいた価値は100万両」という言葉を残されています。先人たちは、私たちに仕事、生きる価値について学ぶために、貴重な金言を残されています。人は、自らの体験、先人含め他の人々、書物等から学ぶ事で、人生の価値をより高めることが出来ます。常に学び続ける事は100年人生にとって重要なテーマであり、目標なのだと思います。元NHKディレクターの戸崎賢二氏著書『魂に蒔かれた種子』(あけび書房出版)より----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------林竹二によって提出された有名な命題に「学んだことの証しは、ただ一つで、なにかがかわることである」というのがある。「学ぶということは、覚えこむこととは全くちがうことだ、一片の知識が学習の成果であるならば、それは何も学ばないでしまったことではないか」と哲学者は言う。林にあっては、学ぶことは、学ぶ前の人間と違う人間になるということであった。なにかが、その人間の中で変わらなければ、その人間が本当に学んだことにはならない。(中略)本当の知識を持つ人は、弁証法的な方法、すなわち対話や問答の方法を用いて、おのれの種子(ことば)を植えつけるにふさわしい魂をとらえる。そして、正しく植えつけられた「ことば」は、一定の時間ののちに芽ばえて、やがて実をつける。魂の中に蒔かれた種子が育ち、結実する、と林は書き、そのような関係をソクラテスとその弟子プラトンに見た。----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

Jリーグ発足当時からプレーを続け唯一の現役選手として活躍中の今年56歳の三浦氏の言葉です。「学ぶことを知っている人は誰のせいにもしない」(三浦知良)何歳になっても、学び続けられる人は、変化に挑戦し、常に成長し続けています。株式会社リゾーム代表取締役 中山博光