社長の一言集

第37号 THINK(考える)

2009/06/23
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  THINK(考える)
                                            2009年37号
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20年前、私は広島県のあるSCの運営管理とリーシングの仕事を
受託していました。今のPM(プロパティマネジメント)のような仕事です。
そこでテナントとして入店してきた地元のお肉屋さんのA社長から、
カードによる顧客管理のアドバイスを求められたのが、弊社顧客管理システム開発の
きっかけでした。まだ、ポイントカードも顧客管理も地方では未知の時代です。
当時は、安価なカードの読み取り端末もなく、精肉の秤(はかり)レジの部門コードを
会員NOに見立て、お買い上げの都度、会員NOを手打ちして秤レジで
顧客管理をしていました。
分析をし、色々なイベント企画を実施し、接客を変え、商品を変え取り組みました。
その効果は、3年間連続で売上2桁アップの好成績でした。
その後、狂牛病問題、偽装事件等さまざまな業界の逆風の中、経営者は業種転換を
図り、現在はリサイクル専門店をSC、百貨店に6ケ所展開し、
見事に成功されています。
このA社長は、お肉屋さんではなく正に経営者だったのです。

IBMというコンピューター会社は、1911年、肉切り機や、肉秤機から
スタートした会社です。
IBM には「顧客の問題を解決する」ということを第一に考える社風がありました。
顧客のニーズに合うように事業を展開した結果が、今日のコンピューターメーカー
としての IBM になったわけです。
IBM では、仕事をするときは以下のような「THINK(考える)」が
徹底されています。
Question 1. 顧客は誰なのか?
Question 2. 顧客が抱えている問題は何か?
Question 3. 何故 IBM なのか?

IBMという大企業を見事に操った、ガースナー氏は、著書『巨象も踊る』の中で
こう語っています。

 「大きいことはいいことだ。
  しかし、象が蟻より強いかどうかは、問題ではない。
  その象がうまく踊れるかどうかの問題である。
  見事なステップを踏んで踊れるのであれば、蟻はダンス・フロアから
  逃げ出すしかない。
  本業に専念しろ。ダンスはその日のデートの相手と踊れ。」

外部環境の変化により、お客様(その日のデートの相手)には
新たな問題、欲求が生まれます。
その解決を提供する事(踊り)が、私達がダンスフロアに残れる条件です。
THINK(考える)、THINK(考える)、THINK(考える)。
私たちの仕事は、考える事に尽きます。
いくつかの「解決を提供する事」が見えて、見えた時にどれを選択するのか?
これを意思決定する基準・源が「経営理念」です。
経営理念がない会社は、損か得かが意思決定の全ての判断基準となってしまいます。
そこからは、真の独自性やチャレンジ精神は生まれません。

私の尊敬する研修講師の先生のメールにあった文章です。
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明治33年に書かれた石塔がありました。
丁度急な坂道になるところですが、
多分昔から迷ったところなのでしょう。
人生と同じ岐路が、どの道にもあります。

「道、下がれども、決して疑うべからず。必ず登り道となるべし」

この文章に感動しました。
まさに人間の生き方を物語るものです。
今は不景気となり下がり道なれども、登り道来ると信じるべきです。
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理念は、理想を求め、信念を持って取り組む事です。

生きる目的と信念を持った人。
理想を掲げ信念を持った会社は強いです。

                        株式会社リゾーム
                        代表取締役 中山博光

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