社長の一言集
第15号 真の「勝ち残り」とは
2007/08/21
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 真の「勝ち残り」とは 2007年08月21日 15号 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 最近の大きな話題として、三越と伊勢丹の経営統合があげられます。 新会社は「三越伊勢丹ホールデイングス(仮称)」と、三越に配慮した 名称となっています。 テーマは「経営統合による勝ち残り」。 全国の百貨店の既存店売上が十年連続で減少する中で、特に業績が 厳しい三越が伊勢丹に歩み寄った統合となっています。 本店依存度の高い伊勢丹が、今回の統合により三越の東京日本橋、 銀座の店舗でどのような戦略を展開してくのか。 特に、高齢者富裕層をメイン顧客とする三越と、ニューリッチを顧客 とする伊勢丹の相互補完戦略が具体的にどのような戦略となって現れる のか、興味深いものがあります。 しかし、大丸、松阪屋を含め、最近の百貨店の勝ち残り策が「経営統合」 しかないのが気になります。 社会はいつの時代でも、変革と継続の双方を包含しながら発展します。 戦後の流通の歴史は、百貨店から量販店、量販店からSCへと主役が 変わって来ました。 その背景にあったのは社会環境の変化に適応した立地(創造)戦略と 商品戦略、そして人材戦略だったのではないかと思います。 今後の社会環境の大きな変化の中で、この未知なる時代を乗り越えて いくためには、「経営理念」を基軸とした、マネジメントと マーケティングの重要性を認識する必要があると思います。 日本の「街づくり・店づくり・人づくり」を担う流通業が、社会的責任の 大きさを自覚し、その存在価値を磨き上げていき、「人を幸せにする」 企業が、「真の勝ち残り企業」であり次の世代の主役となるのでは ないでしょうか。 株式会社リゾーム 代表取締役 中山博光 +--------------------------------------------------------------+