社長の一言集
第77号 「夢を持つ人にとって、人生は修行である」
2012/10/31
---------------------------------------------------------------------- 「夢を持つ人にとって、人生は修行である」 2012年77号 ---------------------------------------------------------------------- 昔の武将、歴史上の偉人達が残した辞世の句があります。 松尾芭蕉の「旅に病んで 夢は枯野を かけ廻る」 高杉晋作の 「おもしろき こともなき世を おもしろく」等です。 私の好きな辞世の句は、豊臣秀吉の句です。 「露と落ち 露と消えにし 我が身かな 浪速のことは 夢のまた夢 」 62年の生涯を、農民から、天下人まで駆け上った人物の、儚くも味のある句に 親しみを感じます。 私は、夢には二種類あると思います。 一つは、自分の為の夢→欲 (得ることが目的) もう一つは、自分以外、世の中の為の夢→志 (与えることが目的)です。 欲を求める行為、生き方は日常であり 志を求める行為、生き方は修行です。 板橋興宗禅師(御誕生寺住職)のお言葉 『致知』2010年1月号より --------------------------------------------------------------------- おそらく求める力が強かったんだと思いますよ。 とにかく求めているとね、我々はそれなりのご縁に出会うものです。 (中略) タイミングというものを、人は縁と言ったり運といったりするのではないかと 思います。 だから縁や運というものは、求める人の強さ、努力に応じてその人に合った ものが見つかるのではないでしょうかね。 もし私が「人生、何が大事ですか」と聞かれたら、 「何を求めるか。そして求めたものに一途になるか、ならんか。」 それだけだと答えると思います。 ---------------------------------------------------------------------- 欲から始めた事業が、成長する過程で志に変わる事もあります。 逆に、志から始めた事業が欲に変わる事もあります。 経営者(会社)が何を求め事業を行ってきたのか? 今後、どう行おうとしているのか? それを貫けるか? 自問自答の繰り返しです。 松下幸之助翁が、愛弟子に語った好きな言葉です。 「経営はどれだけ心で泣いたかやで。」 経営の神様でさえ、経営は大きな修行だったようです。 志を持つ経営は、常に挑戦です。言うに言えない苦しみと悲しみ、葛藤を抱え ながら前進してきた名経営者の姿があります。 秀吉も、志で天下統一を目指してきましたが、晩年は後継者秀頼への溺愛、欲 で生涯を閉じる結果になりました。秀吉にとってみれば、志も欲も露のように 儚く、短い夢のようなものだったのでしょう。 「三学」より 一つ いかに生きるかを学べ 二つ いかに愛するかを学べ 三つ いかに死するかを学べ 志で生きるということは、どのような悲観的状況であろうと、そこから学び 成長することだと思います。 「志ある人間は、今を活かし未来を創造することが出来る。」と信じます。 株式会社リゾーム 代表取締役 中山博光 +--------------------------------------------------------------+