社長の一言集

第63号 虫(むし)の目、鳥(とり)の目、魚(さかな)の目

2011/08/30
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虫(むし)の目、鳥(とり)の目、魚(さかな)の目
                                            2011年63号
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リーダーは、虫(むし)の目、鳥(とり)の目、魚(さかな)の目、を併せ持たなけ
ればならないと言われます。

まず現場を知ること。
顧客や自社の商品に直に売り場で接して、自社の実態を知るのが「虫の目」。

社会的な視点で、同業他社含め他業界の戦略や顧客以外のお客様の動向を
知るのが「鳥の目」。

世の中がどのように変化し、流れていこうとしているのか。
価値観・技術等にどのような進化・革新が生まれているのか。
未来へ向けた自社の方向性(存在価値)を定めるのが「魚の目」。

と考えてみてはどうでしょう。

「虫の目」は戦術的判断
「鳥の目」は戦略的決断
「魚の目」はビジョン構築へと結びつきます。


日本の江戸時代後期に「報徳思想」を唱えて農村復興を指導した
農政家・思想家の二宮尊徳の言葉があります。
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 遠くをはかる者は富み、
 近くをはかる者は貧す。

 それ遠きをはかる者は百年のために杉苗を植う。
 まして春まきて秋実る物においてをや。
 故に富有なり。

 近くをはかる者は、
 春植えて秋実る物をも
 尚遠しとして植えず。

 唯眼前の利に迷うてまかずして取り、
 植えずして刈り取ることのみ眼につく、
 故に貧窮す。
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私は「虫の目」「鳥の目」「魚の目」の中で、最も大切な目は「魚の目」だと
思います。
20年後、50年後、100年後に、どのような価値のある会社になりたいのか、
その為に何が最も大切かを知り、しっかり理念・ビジョンに掲げ、実践した
企業だけが成長企業として生き残るのではないでしょうか。
「虫の目」「鳥の目」も理念、ビジョンがないと肝心な部分を見落としたり
間違った見方をしてしまいます。

東日本大震災で延期になっておりました、株式会社マザーハウス代表山口絵理子
氏のリゾーム特別講演を10月19日(水)にベルサール八重洲で開催する事が決定
いたしました。
「途上国から世界に通用するブランドをつくる」という壮大な夢を持って起業。
単身バングラデシュに渡った際のご自身の体験を通じて、「志」を実現するまで
のご苦労や、とても大切にされている「コミュニケーション」についての取り組
みをお話頂きます。

未来へ向け、御社の「虫の目」「鳥の目」「魚の目」のご参考にして頂ければ
幸いです。

                        株式会社リゾーム
                        代表取締役 中山博光

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