社長の一言集

第19号 街(SC)づくり、人づくり。

2007/12/26
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街(SC)づくり、人づくり。
                    2007年12月26日 19号
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先日、中国地方の山間部のある町を訪れる機会がありました。
15年程前に、お世話になった共同店舗のショッピングセンターが
その町にあったので、ご挨拶に寄ってみようとしたのです。
しかし、その店はありませんでした。
大きな葬儀場に改装されていました。
わずか1万人の小さな町に、新たに商業施設が2つも出来ていました。
その煽りを受けて、その共同店舗は解散していたのです。
その帰りに立ち寄った瀬戸内沿いの備前市の再開発ビルは、数年前に
核テナントが抜けてしまい、ビルは無人の廃墟と化していました。
商店街は完全に崩壊状態で、シャッター通りになっていました。

今、地方に限らず都市部を含め、全国でショッピングセンター、
大型商業施設が乱立状態となっています。そこに加えて、少子高齢化、
人口減少、公共事業の激減です。
今後、各地で採算の合わないショッピングセンターが増え始め、
大きな社会問題となりそうです。

元気な商業施設のない街は豊かではありません。
常に、新鮮で、おしゃれで、豊富な品揃えが出来ている店が近くにないと、
生活者は不便で困ります。更に、親切なサービスには心が癒されます。
街の豊かさと商業の元気度は正比例していると思います。
最近の商業施設は、物販だけではなくサービス、医療、公共的要素を
盛り込んだ開発形態となっています。正に街そのものです。
最近、店と街、店と人とは一つの存在だと思うようになりました。

リゾームのメッセージです。
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その店があるお陰で街が豊かになる。
その店があるお陰で素直で心の豊かな人材が育つ。
もっと商業は素敵な仕事になっていく。
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ある地方都市の商業施設が倒産し、そこで働いていた従業員さんと、
地元のお客様が資金を出し合って再建した情報がありました。
本当に地域に密着している経営がなされているようです。
お店はなんの目的のために存在し、誰のためのものかをしっかり認識して
開発・経営をしていく事が必要です。
中国地方の山間部の共同店舗は、商業者のための事業でした。
備前市の再開発事業は、地権者と再開発が目的のための事業でした。
いずれの事業目的にも、「お客様と従業員様の真の幸せ」という
経営者の強い信念が欠落していたのかもしれません。

あと、数日で今年も終わろうとしています。
今年一年、本当にありがとうございました。

                     株式会社リゾーム
                      代表取締役 中山博光

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