社長の一言集

第148号 「努力は夢中には勝てない」

2018/11/28

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「努力は夢中には勝てない」
                            2018年148号
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政治、経済、社会、の地殻変動が更に激しくなってきている気がします。
その地殻変動のエネルギーの源は、世界中に溢れる「欲望」と「恐れ」、
そして「膨張を続ける情報化」ではないかと思います。

故ドラッカー教授は20年以上も前に、現在の混沌とした社会の状況を
予見したかのようなメッセージを残しています。

『未来への決断――大転換期のサバイバル・マニュアル』(ダイヤモンド社)
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 もはや、単なる社会的な転換を超えている。
 人間の存在そのもののあり方の転換である。
 われわれはまだ、この転換が何を意味するのか知らない。
 そのような社会における価値観、献身、問題がどのようなものであるかを
 知らない。
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良きにつけ、悪しきにつけ、まさに「予測不能」時代の到来です。

こういう時代に、新しい生き方、価値観を提唱する人々が現れてきます。
『死ぬこと以外かすり傷』 幻冬舎編集者 箕輪厚介氏著(マガジンハウス)
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 「努力は夢中には勝てない」という方程式は、編集者に限らずすべての仕事に
 共通する。
 目の前のことにどれだけ夢中になれるか。熱狂できるか。
 夢中の前ではどんな戦略もノウハウも無力だ。
 
 政府が一律で国民にお金を配るベーシックインカムの導入が各国で議論されて
 いる。
 ベーシックインカム導入までどれくらいの時間がかかるかは分からないが、
 稼ぐために働くという生き方が減っていくのは間違いない。
 AIが発達し、農作業も配送業もロボットが寝ずにやるようになる。
 すると圧倒的に生産コストが下がる。
 月額いくらか払えば衣食住が保証されるサービスをフェイスブックやアマゾン、
 ZOZOが始めてもおかしくない。
 労働の時間は減り、お金の価値は下がり、やりがいや生きがいの価値が上がっていく。
 
 箕輪編集室ではメンバーは金を払いながら働いている。
 旧来の価値観を持った人からすると理解できないと思う。
 しかし、お金に興味がない若い世代にとっては、やりがいがある仕事は
 もはや労働ではなく遊びなのだ。
 
 一億総老後時代のように、自分が人生をかけるほど好きなものを皆が
 探すようになる。
 今まではお金を稼ぐのが上手な人が豊かであったが、これからは夢中になれるも
 のを見つけている人が豊かになる。
 儲からなくても夢中な何かがある人は幸福で、お金はあっても何をしたらいいか
 分からない人は苦しくなる。
 「奴隷の幸福」という言葉があるが、何かを強制されている状態とは、
 ある意味で楽なことだ。
 しかし、これからは自ら夢中になれるものを見つけにいかないといけない。
 自分が夢中になるものを見つけるためには行動するしかない。
 
 ウタウダと考えすぎずに、どんな仕事や誘いでも「やります」「行きます」を
 口癖にして、とにかく動く。
 そして小さな成功体験を重ねる。人は全く手の届かないものをほしいとは
 思えない。
 小さくても出来ることを繰り返していると、人生をかけて夢中になれることが
 やがて見つかる。

 人生とはそもそも、自分が夢中になるものを探す旅なのだから、
 人生を賭けるほど夢中になれるものを見つけることは簡単ではない。

 大切なのは常識に縛られないこと。個体としての欲望と偏愛を解放しろ。
 ごちゃごちゃ言う前にとにかく動け。

 リスクと思っていることは全部、仮想的なものだ。
 人生など長いドラマであり、ロールプレイングゲームに過ぎない。
 失敗もトラブルも全部、話をおもしろくするためのイベントだ。

 今ほど挑戦する人が楽しい時代はない。
 死ぬこと以外かすり傷と叫びながら、ただ狂え。
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今という時代が、人類がかつて経験したことない予測不能な時代だとしても
゛恐れる゛わけにはいきません。

目指すものが「志」でも、「夢」や「野望」でも、地殻変動の海に飛び込み、自ら
の体で、その波を体感することです。
そして日々、一途に取り組むことで「自分の真の価値」を見つける事が出来るのでは
ないでしょうか。

                       株式会社リゾーム
                        代表取締役 中山博光

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