社長の一言集

第147号 「変化を観察し、未来を予測、変革に挑戦する。」

2018/09/28
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「変化を観察し、未来を予測、変革に挑戦する。」
                            2018年147号
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「日本では誰もが経済の話をする。だが、日本にとって最大の問題は社会の
方である。」という2002年のドラッカー博士のメッセージが残されています。

日本経済は、人口の減少・高齢化・単身化が年々高まる中、先送りされた
財政再建への取り組み、社会保障制度の改革、人材不足問題等の対策が
ほとんど進展していません。
日本の財政破綻リスクは着実に増加し、2002年のドラッカー博士の問題提起が
現実のものとなっています。

そして、その影響は色々な業界で深い影を落とし始めています。

「一人カラオケにシダックス泣く」2018年6月1日日本経済新聞掲載より
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 カラオケ業界に再編の波が押し寄せている。
 大手のシダックスは「カラオケ館」ブランドで店舗展開するB&V(東京・新宿)に
 カラオケボックス事業を讓渡、店舗運営から撤退した。
 ボックスを1人で利用する「ひとりカラオケ」が増加。郊外大型店を軸とする
 シダックスは客単価の下落に耐えきれず採算悪化を招いた。
 
 「自助努力での改善は時間がかかり過ぎる」。
 31日に開いた決算説明会で志太勤一会長兼社長は苦渋の表情を浮かべた。
 カラオケ市場は厳しさを増す。
 全国カラオケ事業者協会によると、2016年度のカラオケボックスの市場規模は
 3920億円と前年比2%減少した。
 カラオケの利用人口は4720万人と同30万人減り、ボックスの施設数も
 落ち込んでいる。
 
 「昼間の客が増えてアルコール注文が減ったことから客単価は落ちている」。
 協会の担当者は市場規模が伸びない理由を解説する。
 企業の働き方改革もあり、以前のように会社帰りにグループで訪れ、
 飲食を楽しみながら大勢で歌うといった使い方は少なくなった。

 代わりに増えているのは料金が安い平日の昼間に訪れる学生や高齢者だ。
 フリードリンクで料理を頼まないケースも多く、事業者側からみると
 割に合わない。

 さらに最近増えているのが「ひとりカラオケ」だ。
 ひとりカラオケ専用のボックスも登場しているが、シダックスにはない。
 オフィス代わりの仕事利用や昼寝など個人の「歌わない需要」も増えている。
 グループを想定して広い部屋を次々と設けてきただけに、客単価の下落で
 採算悪化に歯止めがきかなくなった。

 立地もシダックスは郊外や地方の幹線道路沿いが中心だったが、
 車を使った力ラオケ利用が減少。都市型への転換が遅れた。
 2018年3月期の最終損益は14億円の赤字と3期連続の最終赤字。
 カラオケ事業の売却でひとまず止血したが、自己資本比率は10%に低下している。

 カラオケ業界ではシダックスや「ビッグエコー」の第一興商など5社が市場の
 約25%を占める。首位の第一興商は17年、首都圏を中心に約40店を展開する
 エアサイド(東京・品川)を傘下に収めた。
 シダックスのカラオケ事業を買収したB&Vは、部門別売上高で第一興商と
 肩を並べるとみられる。
 消費の変化に対応できなければ再編劇が再び起きる可能性がある。
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社会構造の変化は、消費だけではなく、全てに変化をもたらしています。

更に、ドラッカー博士はその著書『ネクスト・ソサエティ』(ダイヤモンド社)の中で
「情報技術(IT)が重大な影響力をもたらす、異質な次の社会の到来」についても
説いています。

既に、GAFA(ガーファ)と呼ぶIT巨大企業が絶大な影響力を世界に及ぼしています。
「Google」は検索エンジン、「Apple」はデジタルデバイス、「Facebook」はSNS、
「Amazon」はネットショップと、それぞれの分野で市場を席巻しています。

そこで蓄積された膨大な資金、情報、優秀な人材、買収された企業は更に次の蓄積を
生み出し、誰も止められない圧倒的な独占構造を生み出しています。
そしてITや小売りだけではなく、矛先は金融、決済、自動運転等に広がっています。

今、騒がれているIT革命のインパクトは更に、第二、第三と現れ「不均衡」
「創造的破壊」が常態化するとドラッカー博士は述べています。

社会の変化、情報(IT)化がもたらす変化は、誰もが決して避けられない現実で、
私たちの未来を考える際の前提条件です。

自社の未来づくりのためには、「大局観」を持って、この現実を脅威としてではなく
新しいチャンス、絶好の機会としてとらえ、変革をすすめることでしか
乗り越えられません。

「変化を観察し、未来を予測、変革に挑戦する。」を実践することが必要です。

                       株式会社リゾーム
                        代表取締役 中山博光
                        
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