社長の一言集

第125号 「遠くに旗を立て続ける」

2016/11/18
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遠くに旗を立て続ける
                            2016年125号
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人生には、「三つの坂」と、その節目々の「峠」があるようです。
三つの坂とは、上り坂、下り坂、そして「まさか」という坂です。

峠とは、今までの坂が次の坂へ移る時に、それまでの坂はどのような坂であっ
たのか、なぜ終わってしまったのか、次の坂はどのような坂になるのか、を冷
静に整理して、次の坂に備えるための意思決定と準備を行う重要な場です。

人口減少、超高齢化、国の財政不安に追い打ちをかける米国のトランプ大統領
就任は、下り坂に、急降下のまさかの坂を一気に突きつけられた現実(峠)です。

「禍福は 糾える(あざなえる)縄のごとし。」史記(南越伝賛)という故事
があります。

人生には災いと福があるが、実はより合わせた縄のように表裏一体であり、入
れ替わり変転するという伝えです。
しかし、経営はそうはいきません。
目の前のピンチや困難を乗り越える事が出来ないと、倒産し明日の福は巡って
きません。

2002年にその著書「ネクスト・ソサエティ」でP・F・ドラッカー氏が警鐘し
ていた「歴史が見たことのない未来が始まる」という未来が、どんどん本格化
してきています。

歴史が見たことのない未来は、正に「まさか」の連続です。
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■少子高齢化、企業組織の短命化による、雇用形態の変化
■移民の受け入れに関する社会問題の勃発
■人も企業も、高度な競争社会となる
■競争はITによって、グローバルになる。
■製造業の地位低下による新たな保護主義の発生
■顧客の方が多くの情報を持つ事になる 等
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トランプ大統領の製造業のための保護主義政策は、正に2002年の警鐘通りです。

多くの坂や、峠を歩いてきた経営者の言葉があります。
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日本経営合理化協会理事長で、50年以上も経営指導の第一線で活躍している
牟田學氏の著書「打つ手は無限」(サンマーク出版)より
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 遠くに旗を立て続ける

 私の生き方は、いつでも、多くの人々と同じ方向を目指さないという視点を
 大切にしている。
 競争がエスカレートして、目的を失い、競争そのものに意味を見つけ出すよ
 うになってしまうことを嫌っているからである。
 生き方も、事業も、安易に周囲をまねて方向を決めないことだ。
 ブームに乗るよりも、自分で自分の心を確認して、本当にやりたいことをや
 ることである。

 二十歳のときに会った中村天風さんが言っていた。
 「人は誰でも、何事をも、自分自身が深く思い、考えたとおりに成すことが
 出来る。つまり、何事も、自分が自分自身に与えた想念のとおりになる。
 自分が出来ないと思い込めば出来ないし、出来ると信念すれば何事もでき  
 る。」と。

 人生は自分のものである。誰のものでもない。それが自覚できるようになっ
 たら、いや、自覚したいなら、人生を、どう生きていくか、どう死にたいか
  をよく考えて、旗を立てることだ。
 成功も、苦難も、全部、自分の中にあると私は信じている。
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どんな坂であろうと、最後は「自分」が決めて、自分が責任を全て担うという
自立型の人材・企業がこれからの未来を創ります。

「世の為人の為」という信念を持って、どう「変化を自らがつくりだせるか」
がこれからの゛まさかの成功゛を引き寄せる要諦ではないでしょうか。
                     
                       株式会社リゾーム
                        代表取締役 中山博光
                                                           
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