社長の一言集

第27号 テナント様の問題・課題の解決支援がデベロッパーの仕事という時代

2008/08/26
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テナント様の問題・課題の解決支援がデベロッパーの仕事という時代
                    2008年08月26日 27号
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24日(日)の夕方から翌日の東京での午前の打ち合わせに備え、福山から
移動したのですが、静岡地方の豪雨で新幹線車内で12時間近く拘束される
事態となりました。
数年に一度、こういう体験をしているのですが、今年は暴風での飛行機の
欠航や、今回の新幹線という事で既に2回目となりました。
温暖化の影響は、確実にその速度を早めているようです。

今回の原稿は、その新幹線車内で作成しました。

先週は、弊社のデベロッパー様向けのセミナーに全国からご参加頂き
テナント様の業績向上支援について一緒に学ばせて頂きました。
参加対象はテナント様のご指導面で関わっていらっしゃる現場の担当の
皆様です。
皆様の会社では、この担当の方の名称はどのようにされているので
しょうか?
営業担当、テナント担当、ショップ担当、ショップスタッフ、ショップ
マスタ...等。
実に色々な名称が存在しています。

何故、このような事をお聞きするかというと、この名称が会社と
テナント様の関係の決意を示すものではないかと思ったからです。
実は、今回のセミナーご参加のデベロッパー様で、
「ソリューションスタッフ」という名称をつけていらっしゃる会社様が
あったのです。
コンピューター会社ではなく、デベロッパー会社です。
テナント様の店長の抱える問題・課題解決(ソリューション)に取り
組んで行こうという強い意思を持った取り組みです。
全国のSCは今後、景気低迷だけではなくオーバーストア、人材確保難
という試練を抱え、単なる店舗間競合ではなく生存競争の時代に突入
していきます。
外部環境の変化、原材料の高騰、少子高齢化は、景気の減速、消費の
低迷等様々なマイナス要素もありますが、反面チャンスももたらします。
周りに起こる出来事(外部環境を含め)は、全て平等です。
その出来事をプラスに捉えるか、マイナスに捉えるかがリーダーの
役割であり資質だと思います。
少なくとも、テナント様に対して「チャンスだよ。こうすれば業績が
伸びますよ」と、アドバイスがしたいと、どのデベロッパーのスタッフの
方も考えていらっしゃると思います。
しかし、現場は難しいです。
現場の経験不足、人員不足、強力な競合店の出現、地元景気の低迷、
テナント本社の協力不足等、どうにも出来ない現実が立ちはだかります。
しかし、「ソリューションスタッフ」は逃げられません。
その問題、課題を解決するのが仕事なのですから。
詳しい状況は聞いていませんが、本当にご苦労されていると思います。
悩んでいらっしゃると思います。
人材育成を本気で取り組むためには、このご苦労、悩みが必要なのかも
しれません。
空床になって、どこも入らない空き区画を埋める苦労より、今、
がんばっているテナント様に退店せずにがんばってもらう苦労を
店長さんと一緒にする方がはるかに楽だと、あるSCのリーシング担当
の方がおっしゃっていました。
SCの数が増える分だけ、空きテナントのスペースが増え、坪効率が
限りなく少なくなっているのが現状です。

まだ取り組み始められたばかりということですが、SC業界のためにも
「ソリューションスタッフ」取り組みの成功を心より期待したいと
思います。

                   株式会社リゾーム
                   代表取締役 中山博光

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