社長の一言集
第06号 『ブラジル報告』
2006/11/27
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 『ブラジル報告』 2006年11月27日 06号 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 21世紀の世界経済を牽引していくと言われるBRICs(ブリックス) 諸国(ブラジル、ロシア、インド、中国)の中で、 意外とビジネス情報がないのがブラジルではないだろうか。 確かに日本の真裏ということもあり、訪問するには成田から 23時間も飛行機に乗らなければならない。 今回の旅は、10月下旬から11月にかけて、ニューヨークを 経由し、10日間のサンパウロの商業施設・専門店訪問の 一人旅だった。 ブラジルでの現地ガイドは、元Jリーガーのaki氏で 完全防弾の車で迎えてくれた時は、治安の悪さが予想以上 であることを思い知らされた。サンパウロの広さは日本と 同じ面積で、高層ビルが立ち並ぶ街中で、今も日常茶飯事に 銀行強盗が発生しており、知り合った警察官の過去の強盗犯の 拳銃による殺害実績は40人という凄まじさだ。 しかし、広大な国土と、一億八千万人の人口の内 数千万人の貧民を抱えるこの国の混沌と、 ブラジルファッションとは無関係で、超富裕層の為の専門店 ブランドはヨーロッパブランドに引けを取らない 兵(いつわもの)揃いで存在感を発揮している。 店員の平均所得4万円の国で、5万円の靴、3万円のシャツが 平然と路面店の店頭に売られている状況は、格差社会 ではなく、絶対的な階級社会である。月の金利が2%で 数億円の貯蓄を持つ富裕層は10台以上の高級車を保有し 金利だけで毎月数百万円の生活を満喫しているのである。 地方では、数千円の所得だと言われている。 下流、上流社会というレベルの差ではなく、所得格差 数百倍の絶対階級社会である。 国際展望の中、BRICs中のブラジル社会の果たす役割は アマゾンを含めた広大な国土・資源・独自のファッション・ IT等を通じて、いかに世界に貢献できるかが課題である。 個人的には、数年後に日本市場での専門店ブランドの展開を 期待したい。 しかし、アミーゴ(友達)という言葉の本質を理解するには もう少し時間がかかりそうだ。 株式会社リゾーム 代表取締役 中山博光 +--------------------------------------------------------------+