社長の一言集

第25号 時は流れ、街は変化し、店は...。

2008/06/24
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時は流れ、街は変化し、店は...。
                    2008年06月24日 25号
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東京メトロの副都心線が開業しました。
東武線、西武線が乗り入れ、和光市、池袋、新宿、渋谷を結びます。
副都心線効果を最も享受しているのは新宿三丁目の伊勢丹のようです。
一部を除き、他の百貨店・商業施設は開業販促等で辛うじて前年微増
のようです。
現状と今後の池袋、新宿、渋谷エリアの各商業施設の顧客の動向が
とても気になります。正に、顧客分析の出番到来です。
地区別・年齢別に、曜日・時間帯の売り場別の客数の変化、買い回りを
分析すると面白そうです。
開業後一カ月の新規の顧客の獲得状況、その新規顧客の7月〜8月の
リピート分析も興味が湧きます。
どんな新しいお客様が獲得できたのか?どんなタイプのお客様が
離反したのかも顧客データで検証ができます。
このデータをしっかり抑えて、現状を把握し今後の戦略を
構築していく事が経営者・幹部に求められます。
施設全体の数値だけに一喜一憂していては、お客様の本当の変化に
取り残されてしまいます。

又、この路線の開通によりお客様の購買変化を事前に予測(仮説化)し、
決断し、改装、商品開発等の準備をどのようにしてきたのか?
そのプロセスに取り組んだ企業のみが、その結果を知恵として分析、
検証することが出来ます。
分析は、前年との比較ではありません。仮説との比較なのです。
時代の激変に対して、単に前年の数値との比較は参考資料にしか
なりません。
※ただし、過去の数値は連続した時系列データで観ると、傾向把握と
未来が予測できる面もあります。

松下幸之助翁が言われていたそうです。
先ず「思うこと(考える事)」。次に「決意すること」。その次に
「実行する事」その次は「やり切ること」。しかし、上手くいくとは
限らないので「知恵と創造性を働かす事」。
この知恵と創造性を働かすために、情報の見える化が必要なのでしょうね。
情報の見える化とは、経営者(戦略を立てる人)が、見た瞬間にパッと
打つべき手が見えるという事です。
お客様のニーズに対して自分たちのポジション・役割が見える。
そこから、戦っている武器(商品・ブランド・テナント)の間違いに
気づくこともあるでしょう。
仮説なき分析は表面的な分析しか出来ません。

時の流れに乗り、街の変化に対応する店づくりの手腕が問われます。

                      株式会社リゾーム
                      代表取締役 中山博光

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