多岐にわたる商業施設の運営業務の中でも、各ショップや外部業者からの申請、またそれを承認する業務は、円滑な運営を支えるために重要な役割を担っています。
より効率的な申請・承認フローが求められる中で、依然として紙ベースでの運用に頼る場面も多く、一部ではデジタル化が進み改善が図られているものの、なお多くの課題が残されています。
さらに、人手不足や業務の複雑化といった施設運営全体の構造的な課題も重なり、「申請・承認」の効率化はこれまで以上に重要性を増しています。
本記事では、そうした業務に焦点を当て、現状の課題を整理するとともに、改善につながるソリューションをご紹介します。
※本記事では、一部で進んでいるデジタル化とは対照的に、紙での運用・管理など、アナログ手段に依存した申請・承認業務に焦点を当て、課題と解決策を整理しています。
商業施設運営における「申請・承認業務」
商業施設では、日常的にさまざまな申請や承認が行われており、それらはスムーズな運営を支える大切な仕組みです。
申請の内容は、「早出・残業」や「販促・イベント実施」など多岐にわたり、施設によっては数十種類にのぼります。申請者は主にショップですが、内装工事・警備・清掃などの外部業者が申請主体となる場合もあります。
また、施設側は提出された申請内容を確認し、問題がなければ承認します。ただし、承認者が複数にまたがる場合や他部署を経由する場合もあり、承認フローは複雑になりがちです。
さらに、これらの業務は依然として紙の申請書に依存している施設も多く、印刷・配布・提出・保管といった作業に時間と手間がかかっています。
一部では効率化の取り組みも見られますが、全体としてはまだ改善の余地が大きい領域です。
商業施設運営における「申請・承認業務」の課題
円滑な施設運営に欠かせない申請・承認業務には、いまだに多くの課題が残っています。
ここでは、それらの課題を整理し、大きく5つの視点に分けてご紹介します。
①紙による配布・提出が負担
まず、大きな課題として挙げられるのが、紙での運用による負担です。施設側では、申請書を印刷し、事務所前などに設置する対応を行うほか、提出された書類を回収・整理する作業が発生します。
ショップ側は、記入の手間に加え提出にかかる移動が大きな負担となります。大規模施設であれば移動だけでも多くの時間を要するため、紙での運用は施設・ショップ双方に重い負担となっています。
②申請・承認の状況が把握しづらい
紙での運用により、申請・承認の状況が把握しづらい、という課題があります。
具体的には、施設側は社内における承認状況が把握しづらく、どの段階で止まっているのか特定できない、といった課題が生じています。また、各ショップの申請有無を別途管理する必要があり、状況把握が難しいうえに、管理作業自体が負担となります。
ショップ側は、承認フローが可視化されていないため、どこまで進んでいるか・いつ承認されるのかが分からず、次のアクションが取りにくいのが実情です。
③承認に手間と時間がかかる
承認フローが複雑であればあるほど、承認にかかる手間と時間が課題です。
複雑化の要因としては、承認者が多いことや他部署を経由することなどが挙げられ、さらに承認者が不在の場合には処理が滞り、いっそう時間を要します。その結果、ショップ側では各種作業届やショップ独自の販促に関わる申請など、承認を前提とした作業に遅れが生じます。
施設側にとっては承認処理の負担が生じ、ショップ側にとっては承認が遅れることで業務の停滞につながるなどの課題があります。
④申請書の修正・変更対応が手間
施設が配布したものや、ショップが提出したものに不備があった場合、修正・変更の対応には多大な手間が発生します。
まず、施設側は印刷・再依頼・再チェックなどの作業が発生し、ショップ側も再度の記載・提出が求められます。そのため、業務で多忙な店長にとっては大きな負担となります。
⑤申請書の保管・管理が煩雑
最後の課題が、紙ベースでの申請書管理が煩雑である点です。
ショップ数の多い施設では、管理する申請書が膨大になり、正確に保管できないケースも少なくありません。その結果、何か確認が必要な際に過去の履歴を遡ることが難しくなります。
一方でショップ側では、限られた事務スペースで煩雑に管理せざるを得ず、申請書の紛失リスクに加え、一部の申請書は承認後も保管義務が生じるため、管理の負担が残ります。
申請・承認業務の課題を解決する「BOND WORKS」
リゾームでは、施設運営における申請・承認業務の課題を解決するグループウェア「BOND WORKS(ボンドワークス)」をご提供しています。ここでは、どのような機能で申請・承認業務を効率化するのかを簡単にご紹介します。
◆商業施設向け業務支援システム「BOND WORKS」
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申請から承認までの流れを一元管理できる「申請・承認」
「申請・承認」は、申請書の作成から承認までのワークフローをサポートする機能です。各種申請書をいつどこからでもペーパーレスで提出・承認を済ませられ、種別に整理して管理ができます。
また、申請書ごとに承認者を設定でき、承認状況を一覧で確認可能です。
その他、外部ユーザーによる申請(外部業者の搬入作業や工事作業など)や、印刷して使いたいというニーズにも対応できるようプリント用のレイアウト出力にも対応しています。
手続きを円滑に進める「チャットやプッシュ通知」
「チャット」「プッシュ通知」は、直接の申請・承認機能ではありませんが、これらを活用することで業務をより効率化できます。
「チャット」は1対1や複数人でやり取りができる機能になり、申請書提出時には承認者向けの申請連絡チャットが自動的に作成され、通知が送信されます。未読数も表示されるため、見落としを防ぐことができます。
また、「プッシュ通知」により、申請連絡が作成された通知が承認者のPCやスマホなどに届きます。これらの機能により、確認の抜け漏れを防ぐことが可能です。
まとめ
商業施設運営における申請・承認業務は必要不可欠である一方で、施設側・ショップ側の双方にとって大きな負担となっているのが現状です。
申請・承認フローのデジタル化を進めることで、より効率的な運営が可能となり、施設運営の省人化やショップの業務負担軽減にもつながります。
本記事では、「BOND WORKS」が備えるグループウェア機能の一部をご紹介しましたが、同製品には従業員管理や売上管理など運営業務を幅広く支援する機能も搭載されています。
申請・承認をはじめとする施設運営業務の効率化に課題を感じているご担当者様は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
