先回 ロジックツリーの作成にトライしてもらいました。
ロジックツリーが出来たら、早速ツリーに従って解決策を考えましょうと言いたい所ですが、ここで一旦立ち止まってやるべきことがあります。
それは「ツリーを逆読みして成り立つかどうか」をチェックすることです。
つまり、図のように右端の「原因」からスタートして、接続詞「だから」を使って順に左側に遡って「問題点」まで読み進んでいった時に矛盾や齟齬が生じないか点検し、その「原因」が確かに「問題点」に繋がっていることを確認するのです。
この「逆読み」が成り立たない場合、その「原因」は真の原因(「真因」)とは言えないので再考が必要になります。
その場合、潔くロジックツリー作成の振出しに戻ってやり直しましょう。
この作業を何回か繰り返すことで初めて「課題」「問題点」とその「原因」をつなぐロジックツリーが出来上がるのです。
このようにロジカルシンキングでは、ステップごとに立ち止まって、そのステップでの結論が正しいかどうかを確認しながら一つずつ論理のブロックを積み上げていくことが欠かせません。
亀のように課題解決に向けてゆっくり着実に進んでいく取り組みが求められるのです。
魚谷昌哉
米国国際ショッピングセンター協会(ICSC) 公認SC管理士
京都大学経済学部卒業後トヨタ自動車(株)を経て三井不動産(株)へ転職。
長年商業施設の開発、運営に携わる。
2012年に独立して(株)SCマーケティング総合研究所を設立。
「マーケテイングの革新と人づくり」をモットーにSC業界の人材育成に注力中。
近年は厚生労働省の人材育成助成金に適合した研修プログラムの開発やロジカルシンキング研修に取り組んでいる。
株式会社SCマーケティング総合研究所
https://www.sc-marketing.jp/